奥田美和子 - 雨の音 雨の音 目を醒ます あなたの夢を見てたのに はじめて逢った日の夜 あなたはわたしを送ってくれた タクシーのなかで あなたはずっとわたしを見てた わたしはずっと夜を見てた 指一本触れないで 「今度ふたりで逢いたいな」 わたしはタクシーを降りた タクシーは走り出した あなたを乗せて きっと また逢う予感がして きっと きっと あの日はとても晴れていたのに 雨の音で 雨の音で 雨の日だったみたい あなたの目  抱いて あなたの手  抱いて あなたの指  抱いて あなたの腕  抱いて あなたの肩  抱いて あなたの脚  抱いて あなたの背中 抱いて あなたの髪  抱いて あなたの唇  抱いて あなたの声  抱いて 雨 雨 雨 あぁ・・・・・・ 雨の音 目を醒ます あなたの夢を見てたのに 最後に逢った日の夕方 わたしはあなたを送ってあげた タクシーのなかで あなたはずっと夕陽をみてた わたしはずっとあなたを見てた 指一本触れないで 「なにかあったら連絡して」 あなたはタクシーを降りた タクシーは走り出した わたしを乗せて もう二度と 逢えない予感がして もう二度と もう二度と あの日はとても晴れていたのに 雨の音で 雨の音で 雨の日だったみたい わたしの目  抱いて わたしの手  抱いて わたしの指  抱いて わたしの腕  抱いて わたしの肩  抱いて わたしの脚  抱いて わたしの背中 抱いて わたしの髪  抱いて わたしの唇  抱いて わたしの声  抱いて 雨 雨 雨 あぁ・・・・・・