01. 人形(meg mix) (ningyo)
02. 日曜日 (Nichiyoubi)
03. ダンデライオン (dandelion)
04. 時計台の鐘 (tokeidai no kane)
05. 羊 (hitsuji)
06. 銀猫 (ginneko)
07. ライオン (lion)
08. Pigeon
09. トムパンクス (Tom punks)
10. クレマチス
© 2004
01. 人形(meg mix)
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
あなたが見てたのは綺麗なわたし 飾り棚に並ぶオブジェ
正しく微笑む仮面を纏い ただ静かに息をしてた
この窓の向こうの景色に 強く焦がれては 踏み外した
わたしを知らないのならば 知らせたかった
笑って
笑って
笑ってほしいよ
ぎこちなくわたしは生きる
正しい 正しいものなど
見ツカラナクテ シテアゲレナイ ママ
あなたが聞かせてたおとぎ話は しあわせな丸い響き
宛がわれてた衣装を汚して ただ黙って隠していた
この身体を操る糸を 酷く断ち切り 動けなくても
わたしを抱かないのならば 抱かせたかった
笑って
笑って
笑ってほしいよ
ちぐはぐな答えでいいの
正しい 正しい言葉は
ココニ在ルノニ マダ言エナイ ママ
靴を履いてわたしは踊る あなたが脱がせてくれるまで
邪魔となって 捨ててきたのは はじめからなかった
笑って
笑って
笑ってほしいよ
ぎこちなくわたしは生きる
正しい 正しいものなど
見つからなくて してあげれない
笑って
笑って
笑ってほしいよ
ぎこちなくわたしは生きる
正しい 正しい言葉は
ココニ在ルノニ マダ言エナイ ママ
02. 日曜日
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
あなたを乗せたバスが見える
カーブで鳴らすただいまの合図
雨上がり オレンジの雲と滴りおちるしずくの波紋
あなたを乗せたバスが止まる
響き揺れるマフラーを見てる
耳慣れた革靴のリズム 目隠ししてもあなたと分かる
悪戯な会話と
重なりあう影法師
このまま このまま 路地裏で迷子になって帰れなくていいよ
パジャマのような上下と 剥がれ途中の爪
変わり映えのないあなたといる畦道
「今日はどこかで食事をしよう」
明るい場所が苦手なあなたは
洞穴のような店を好んでいる
ジャスピアノと白熱灯
悪戯な会話と
重なりあう影法師
このまま このまま 路地裏で迷子になって帰れなくていいよ
きつく締めた時計を鞄に隠して
深呼吸ひとつ つられてあくびをする
退屈な毎日は続く 点滅する踏切も
道草しながら歩く あなたと逸れても
退屈な毎日は続く 混雑するエレベーターも
道草しながら歩く たからもの捜しに
悪戯な会話と
重なりあう影法師
このまま このまま 路地裏で迷子になって帰れなくていいよ
パジャマのような上下と 剥がれ途中の爪
変わり映えのないあなたといる畦道
あなたを乗せたバスが見える
バスが見える
バスが見える
03. ダンデライオン
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
急に短く切った前髪 鏡越しにセルフポートレート
ひとりぼっちになったその朝 いつもよりも空が高く見えた
何処へ行こう ひとりきり
目的地も 地図もない
両腕を抜ける微風は冷たい
スピードを上げて行こう ひとつひとつ焼き付けて
どれくらい行けばあなたに会わなくなるかな?
Fly 風のように大空を駆け抜ける 白いカナリア
Fly あなたの目を掠めていくから 捕まえてみせて
特に美人じゃないし 目立たない
チャームポインだよとあなたは言った
風向きが変わったなら身を委ねて流れよう
どれくらい行ってもあなたに会えないのなら
Fly 風のように大空を駆け抜ける 白いカナリア
Fly あなたの目を掠めていくから 捕まえてみせて
Fly 焦げた肌と蜃気楼 カラカラの夏を跨いで
Fly あなたの目を掠めていくから 捕まえてみせて
何処へ行こう ひとりきり
目的地も 地図もない
両腕を抜ける微風は冷たい
スピードを上げて行こう ひとつひとつ焼き付けて
どれぐらい行けばあなたに会わない?
Fly 風のように大空を駆け抜ける 白いカナリア
Fly あなたの目を掠めていくから 捕まえてみせて
Fly 焦げた肌と蜃気楼 カラカラの夏を跨いで
Fly あなたの目を掠めていくから 捕まえてみせて
04. 時計台の鐘
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
止まってしまえ時計台 八時を告げる間に
約束過ぎて溜息 あなたの顔がもう見えそう
止まってしまえ時計台 改札抜ける時まで
予約を入れたディナーも 台無しになってキャンセルはいや
あなたがまだ立っていますように
列車に揺られながらわたしも揺れてた
言い逃れなんてタブーだわ 逢ったら何て言おう
「献血してましたの」
洗濯物が絡んで 列車は途中停止した
ここから歩いて行って 間に合うのなら降りていくのに
あなたがまだ立っていますように
列車に揺られながらわたしも揺れてた
窓の外で微かに鳴る時計台の鐘
耳の奥で騒めく
指切り交わした小指の骨は軋み
真っ赤に染まり 微熱を宿したまま
あなたの指が緩んで解けていく
静かに その手を 切り落として
止まってしまえ時計台 八時を告げる間に
約束過ぎて溜息 あなたの声が もう 聞こえる
あなたがまだ立っていますように
列車に揺られながらわたしも揺れてた
言い逃れなんてタブーだわ 逢ったら何て言おう
「献血してましたの」
あなたがまだ立っていますように
列車に揺られながらわたしも揺れてた
窓の外で微かに鳴る時計台の鐘
耳の奥で騒めく
05. 羊
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
あなたの数を指折り数えてる 静かな夜
右から左へと浮かんで消える 貝楼みたい
左側の信号が瞬いて赤に変わる
次から次へとあなたはやってきた
「あなただらけだわ」
何者かがわたしの眠りを妨いで
思考の定まらない浮気な血を流し入れる
Sheep swept me off my feet 沈まぬ太陽のような炎が
Sheep swept me off my feet わたしの足元を燻る
街へ出向きウィンドウショッピングをする
柔らかなコート 表示価格と残高をチェックする
「ウール100%」
何者かにわたしの行動を読まれて
運命のルーレットに細工を施されたよう
Sheep swept me off my feet 沈まぬ太陽のような炎が
Sheep swept me off my feet わたしの足元を燻る
Sheep swept me off my feet 未だ渋滞は改善の余地無く
Sheep swept me off my feet 警告音が
おやすみ 両足を畳んで
おやすみ 頼りない毛布で
疲れて微睡み見た夢
あなたとわたしのストーリー
Sheep swept me off my feet 沈まぬ太陽のような炎が
Shcep swept me off my feet わたしの足元を燻る
Sheep swept me off my feet レプリカかどうか答えてほしい
Sheep swept me off my feet 警告音が耳を突く
Sheep swept me off my feet 沈まぬ太陽のような炎が
Sheep swept me off my feet
06. 銀猫
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
逸らさず見ていてよ
わたしの写真が灰になるまで
喉が焼けて掠れるまで
シャッター切って死なせて
氷張りの家
燃る暖炉 息を吹いた
まだ火は消えない かすかに音を立てる
何を燃やそう カーテンも花も跡形もない
冷えた四肢は 重ねて寄せるだけじゃ足りない
逸らさず見ていてよ
わたしの写真が灰になるまで
過去と今をゼロに戻し わたしをわたしで葬る
あなたを温めて 埃に塗れた銀色の猫
喉が焼けて掠れるまで
シャッター切って死なせて
あなたの写したわたしは 白くはにかんでる
まだ何色へと染まるのかさえ知らず
炎の中 捩れる顔が浮かんできえる
窪み落ちた記憶の言葉 放り投げては
逸らさず見ていてよ
わたしの写真が灰になるまで
開いた穴を塞ぐように わたしはダイヤを葬る
あなたを温めて 埃に塗れた銀色の猫
身体中に刻みつけた 刻印ごと愛して
すべて燃やそう あなたの頬を照らせるように
立ち上った 煙や煤が目にしみても
逸らさず見ていてよ
わたしの写真が灰になるまで
過去と今をゼロに戻し わたしをわたしで葬る
あなたを温めて 埃に塗れた銀色の猫
喉が焼けて掠れるまで
シャッター切って死なせて
07. ライオン
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
優しい陽射し 柔らかな鳥の声
空っぽになる あなたの愛した間取り
剥がれ落ちたペンキの細かな屑
ふたつ買った染みのついた皿
馴染んだそのすべての遊び道具を
固く縛り蓋をした
広く蘇る部屋
嘘みたいに明るい
ライオン
詰くなった檻から出ていくふたり
ずっと同じように笑っているだろうか
古い写真 今よりわたしは細く
顔の皺も 目蓋の厚さも違う
あなたの方は 腰に届くような髪
琥珀色のたてがみに見えた
鋭いその視線の裏に潜む
孤独な日々の営みを
わたしという絵具で
塗り潰せると思った
ライオン
詰くなった檻から出ていくふたり
また似てる人を探してしまうだろうか
ライオン
詰くなった檻から出ていくふたり
もう何処に居てもわたしを捜さないで
ライオン
詰くなった檻からあなたを放そう
ずっと同じように笑っているだろうか
08. Pigeon
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
時は午前零時
鍵穴を回して 2日振りに戻るわたしのバルコニー
鳩が2匹
どっから見てもアベックで 瞳孔開かせたまま眠る
平和の象徴
なるべくなら穏便に 事を荒立てずココから追い出したい
外は時雨 都会のビルの15階
躊躇わずして鳩と一晩同棲
目が覚めて窓から覗いた
廃墟と化したわたしの庭 OH MY GOD
Fighting Soul
闘志が沸く 敵は2匹 されどわたしは人
Fighting Soul
時は来た 話し合いの決意
灰暗い通路
鍵穴を回して 足音を忍ばせ息を殺した
鳩が2匹 指定席で夢現
背伸びする羽根の音を確認
音の鳴る玩具のガンを片手に襲撃
鳩は欠伸 響くマイウェイ
Fighting Soul
思うほど安全ではないと説明したい
Fighting Soul
5分おきに近距離でコーラス
目が覚めて窓から覗いた
廃墟と化したわたしの庭 OH MY GOD
Fighting Soul
闘志が沸く 敵は2匹 されどわたしは人
Fighting Soul
時は来た 話し合いの決意
時は午前零時
鍵穴を回して 2日振りに戻るわたしのバルコニー
鳩が2匹
どっから見てもアベックで 瞳孔開かせたまま眠る
09. トムパンクス
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
うちのご主人様はおいたがお好きで
年中痣だらけ 消毒液の匂い
ふんわり軽い綿で膝小僧を撫でる
すやすや寝息立てるまでの間
四角を丸く変えるあなたの両腕は
革命という彫りが 色濃く浮き上がる
箱から鳩を出せる マジシャンではなくて
両手に一癖ある瘤が出来た
トムパンクス さかしまなダンディー
トムパンクス ブラックノンシュガー
トムパンクス 今宵は何処の高層ビル殴ってるの?
トムパンクス さかさまなヘアー
トムパンクス 赤いラヴァーソール
トムパンクス 今日こそ 怪我しないで戻ってね
うちのご主人様はおいたがお好きで
今夜痣だらけ 消毒液の匂い
危険がひしめきあう 都会のまんなかで
夜な夜な落し物を 捜している
トムパンクス さかしまなダンディー
トムパンクス ブラックノンシュガー
トムパンクス 今宵は何処の地下通路巡ってるの?
トムパンクス さかさまなへアー
トムパンクス 赤いラヴァーソール
トムパンクス 明日は 怪我しないで戻ってね
もしわたしがここを離れて 帰り道を忘れたときも
たち止まらず走ってて欲しい
もうすぐ帰るよ おみやげがあるの
トムパンクス さかしまなダンディー
トムパンクス ブラックノンシュガー
トムパンクス 今宵は何処の高層ビル殴ってるの?
トムパンクス さかさまなへアー
トムパンクス 赤いラヴァーソール
トムパンクス 今日こそ 怪我しないで戻ってね
10. クレマチス
作詞: 天野月子
作曲: 天野月子
螺旋状に伸びた鉄線は
あなたの祈りを乗せて芽ぐむ
青い花の鬘
はなむけに 耳元結わえて わたしの手を放した
We can go 曲がりくねり 遠回り続けても
We can go 名前のないすべてに名付けながら
足を掛けた枝に絵を添えて
わたしは歩いた 日溜まりへと向かい
We can go 的外れて 調子良く見られても
We can go 名前のないすべてに名付けながら
雷鳴の轟く破天荒な朝に
山積みのゴミの中落とした宝石に
アナログ アトランダム エコロジー イデオロギー
わたしを あなたを すべてを
繋いで
We can go 曲がりくねり 遠回り続けても
We can go 的外れて 調子良く笑いながら
We can go 青い花が 隈無く開くように
We can go 名前のない すべてに名付けて